2009/03/16 掲載情報
長野県「NPO夢バンク」の視察報告
2009年1月30日、長野のNPOバンク「NPO夢バンク」理事長の和田清成さんにお話を伺ってきました。
NPO夢バンクは、2003年8月に設立され、2004年7月から融資を開始されています。出資金総額は1655万円で行政や銀行からの無利息融資を加えると原資は6000万円、主に医療福祉と環境保全への融資が多く、融資実績は44件で貸倒ゼロという実績があります。
この実績を生み出している融資業務の流れは次のように進みます。
1.融資の事前相談(必要であれば現地調査)
2.融資申込書の提出
3.事前協議(団体の概況と今後の計画についてのヒアリング)
4.審査会(審査員による融資可否判断)
5.理事会(理事による融資可否最終判断)
この融資の流れでポイントになるのが、「1.事前相談」と「3.事前協議」です。
まず事前相談ですが、金融とNPO活動の知識がある理事長の和田さんが対応されています。相談の内容としては、実際に融資可能な案件であるか、融資申込に必要な書類を揃えられるかなど具体的に話をされます。必要に応じて融資希望団体の事務所などを訪問して、融資できる見込みのある団体かを見極めた上で融資申込書を渡されます。
この過程があることで、本当に熱意ある人の融資申込だけに専念できるようにして、安易な融資希望やNPOバンクの趣旨に沿わない融資希望を振るい落とされています。
つぎに事前協議ですが、理事や審査員が融資希望者に対して質問できるようになっています。理事は主に銀行員や司法書士の方が多く、事業内容を財政面と法律面から深く検証することができる体制になっています。また融資案件で多い福祉分野の審査には、福祉活動に長けている審査員がいるため活動内容について細部まで突っ込んだ質問で相手を検証することができます。
このように相手の熱意と事業についてどこまで考えているのかを明確にしていくことで、ただの融資のための融資審査ではなく、融資審査を通して融資希望者自身が活動を見直す機会を得ることになり、結果的に一段としっかりとした事業が運営できるようになる仕組みになっていました。
この仕組みこそが、貸倒ゼロの実績をつくっているのではないかと感じました。くまもとソーシャルバンクも「より相手が成長できる融資審査」であるように心掛けながら融資事業を念密に話し合っていきたいと思います(稲田真也)。
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