くまもとソーシャルバンク

社会問題を解決する事業を応援するNPOバンク

全国NPOバンク緊急会議の報告

 2010年6月、改正貸金業法の完全施行によって、全国のNPOバンクが廃止に追い込まれる。そんな状況を打開しようと全国NPOバンク連絡会が今年8月2日、3日に東京で緊急集会を開催しました。くまもとソーシャルバンクからも、土森と私が緊急集会に参加してきましたが、現状は厳しいものでした。

 緊急集会の1日目は、全国のNPOバンクの理事たちが集まり、直面している問題を共有し、今後NPOバンクが改正貸金業法から適用除外になるために取り組んでいく活動について話し合いがありました。

 そして2日目は、各種メディアの記者や市民を対象にNPOバンクが直面している問題を伝え、NPOバンク関係者や社会問題を事業で解決する起業家からのアピールがあった後に、今後の活動について記者会見が実施されました。

 今回の緊急集会では、改正貸金業法がNPOバンクの存続を廃止に追い込む重大な問題が2つ示されました。

 まず1つ目は、指定信用情報機関への加入料などにより運営費の負担が増大すること。そして2つ目は、信用情報を指定信用情報機関に伝えることが義務化されることにより融
資先に不利益を与える状況になることです。

 1つ目の信用情報機関への加入料について、全国NPOバンク連絡会は「料金は未定だが、加入料が20万円、回線設置に6万円、情報照会に1件ごとに65円という話もある。回線保守料が月1万3500円、基本料金が3000円…。非営利のNPOバンクにとっては大変
な金額だ」と指摘しています。

 2つ目の信用情報を指定機関に伝える義務化は、サラ金融資と同じように融資先の情報が流通してしまうため、NPOバンクで融資を受けたら銀行では住宅ローンが組めなくなるなど融資先に不利益を与える状況になることが考えられています。

 これら2つの問題は、非営利で融資を行うNPOバンクを廃止に追い込む重大な問題となっています。もともと悪質な貸金業者を規制するために改正された貸金業法は、融資先との信頼関係を重視し低利で融資するNPOバンクには合わない法律と言われています。そのため全国NPOバンク連絡会では改正貸金業法からの適用除外を求めて活動を進めています。

 既存の金融機関の不足を補うNPOバンク。その存在の必要性とは裏腹に、貸金業法、金融商品取引法などによって幾度となく存続の危機に追い込まれてきました。

 全国NPOバンク連絡会では、NPOバンクに適応した法整備が進むことにより、他の法律に振り回されることなく活動を広めていけるように新しい活動も開始しました。2009年9月、一定の条件をクリアした全国のNPOバンクを対象にNPOバンク協会を組織し、自主規制体制を整えることによって、NPOバンクに適応した法整備が進められやすい状況を作っていくことがそれです。

 まだまだ前途多難な状況ですが、世の中に必要な仕組みを整えていけるように全国NPOバンク連絡会と共にくまもとソーシャルバンクも活動していかなければと改めて感じました(稲田真也)。

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