2007/12/12 掲載情報
NPOバンクへの道20~番外1~
沖縄では100年以上前から始まった共同店(共同売店)と呼ばれる店舗が、地域で利用されています。共同店は、その地区に住む人の出資によって運営されるお店です。生活必需品の販売だけでなく、木材の出荷、製茶、発電、酒造など地域を豊かにする事業を営んできました。共同店は2006年現在、沖縄県に68店舗あります。
沖縄に行った機会に名護市の嘉陽共同売店を訪れてみました。名護市は米軍基地建設問題で住民と国との間で激しい対立が起きていますが、この嘉陽共同売店がある嘉陽地区はのんびりとした感じがします。地区人口は700名程。二百数十戸の家があるということでした。
戦後、薪と商品の物々交換で始まり、売り子3人が3交代制で働いていたそうです。従業員には給料やボーナス、出資した人には配当が出ていたそうです。ただ若い人は地区外の店で購入し、共同店では買わなくなる一方、共同店に立ち寄るのは高齢者が多くなり、しかもその高齢者も亡くなっていくのでだんだん売り上げが減り、配当も出せなくなったそうです。
去年それまでの出資形態をやめ、地区が買い取り、販売業務は入札を行って、3年契約で個人に委託したそうです。営業時間は平日は7時から21時まで。日曜は休みです。地区の住民が持ち込んだ手作りの新鮮野菜が好評ということでした。
私が訪ねた時は昼過ぎでしたが、高齢者が数名、商品を購入していました。テーブルに腰掛けて気軽に話ができる店、食堂がある店、夜は居酒屋に変身する店もあり、売店の機能だけでなく地域のコミュニケーションの場としても機能しているようです。住民の共同出資による店舗の開設・運営という考えは、沖縄以外にも広がり、2003年12月宮城県丸森町には「なんでもや」という店が開店したそうです。NPOバンクとは形態は違いますが、住民同士の助け合いの仕組みの一つが共同店なのかなと思います(土森武友)。
参考文献:『共同店ものがたり』(株式会社伽楽可楽、2006年、500円)
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